ゴムと樹脂を一体化した製品は、自動車部品や電気・電子部品、産業機器など幅広い分野で使用されています。ゴムの柔軟性や密閉性と、樹脂の剛性や成形自由度を組み合わせることで、単一素材では実現できない機能性を持たせることが可能です。
一方で、異なる素材を一体化するゴム樹脂一体成形は、材料選定や成形条件を誤ると剥離や変形といった不良が発生しやすく、正しい知識が不可欠です。このページでは、ゴム樹脂一体成形の基礎知識と、製造時に押さえておきたいポイントについて解説します。
ゴム樹脂一体成形とは、ゴム材料と樹脂材料を一つの製品として結合させる成形方法を指します。代表的な方法としては、先に成形した樹脂部品の上にゴムを成形するインサート成形や、同一金型内で順次材料を成形する二色成形などがあります。
これにより、シール性や防振性が求められる部分にはゴムを、構造強度や寸法精度が求められる部分には樹脂を配置するといった機能分担が可能になります。
ゴム単体製品は柔軟性に優れる一方で、寸法安定性や剛性に課題があり、樹脂単体製品は成形精度が高い反面、衝撃吸収性や密閉性に限界があります。ゴム樹脂一体成形では、それぞれの素材の長所を活かし、短所を補う設計が可能となる点が大きな特長です。
ゴム部品と樹脂部品を別々に製造し、後工程で組み付ける場合、部品点数や組立工数が増加します。一体成形を採用することで、部品点数を削減し、組立工程の簡略化が可能となり、コスト低減や品質の安定化につながります。
ゴムと樹脂を一体化することで、ズレや脱落といった組立不良を防ぎやすくなります。また、振動吸収や防水・防塵性能の向上など、製品全体の信頼性を高められる点も一体成形が選ばれる理由の一つです。
ゴムと樹脂は材料特性が大きく異なるため、組み合わせによっては十分な接着力が得られない場合があります。特に、表面エネルギーの低い樹脂を使用する場合、剥離や浮きといった不良が発生しやすくなります。
ゴムと樹脂では成形温度や圧力条件が異なるため、条件設定を誤るとゴムの加硫不足や樹脂の変形を引き起こす恐れがあります。両素材に適した成形条件のバランスを取ることが重要です。
一体成形を行う際は、ゴムと樹脂の相性を考慮した素材選定が不可欠です。接着性に優れた材料の組み合わせを選ぶほか、プライマー処理や表面処理を施すことで密着性を向上させる方法もあります。
製品の形状や求められる性能によって、インサート成形や二色成形など、適した成形方法は異なります。製品用途や生産数量を踏まえた成形方法を選択することで、品質とコストの両立が図れるでしょう。
ゴム樹脂一体成形は、ゴムと樹脂それぞれの特性を活かし、高機能な製品を実現できる成形技術です。一方で、素材の相性や成形条件の管理を誤ると、剥離や変形といった不良につながる可能性があります。
製品の使用環境や求められる性能を明確にしたうえで、適切な素材選定と成形方法を選ぶことが重要です。ゴム樹脂一体成形の実績が豊富な成形業者に相談しながら進めることで、品質の安定した製品開発につなげることができるでしょう。
シリコンゴム成形メーカーをお探しの企業に向けて、作りたい部品別におすすめのメーカーをご紹介します。
各社で対応技術や得意とする部品が異なるため、自社で作りたい部品にあったメーカーを選ぶ参考にしてください。
※参照元:サンアロー公式HP(https://www.sunarrow.co.jp/technology/rubbermolding/)
※参照元:桜シール公式HP(https://www.sakura-seal.co.jp/)
※参照元:ホッティーポリマー公式HP(https://www.hotty.co.jp/3d_service/consignment/)